冬の定番「ミカン」の価格が全国的に高騰している。背景にはカメムシの発生や、酷暑による日焼けなどがありそうだ。
農林水産省の青果物卸売市場調査によると、17日の主要卸売市場での卸値は1キロあたり463円。ほぼ同時期に当たる昨年1月18日は332円だったため、比較すると130円以上高かった。

1月19日、館林市内のスーパーでミカンの価格を確認したところ、静岡産・熊本産・長崎産などのミカンがいずれも1袋税込み753円だった。小売価格も高止まりし、「冬の風物詩」に手が伸ばしにくい状態となっている。
今季はミカンの収穫が減る「裏年」に当たった上、カメムシが発生するなどの悪条件が重なったことが高値につながったとみられる。昨年は暖冬だったため多くのカメムシが成虫のまま越冬し、各地で大量発生し都府県が「注意報」を出すなどした。
カメムシはミカンにつくと果汁を吸い、果実に黒い斑点が出たり、落果したりする。

また夏場の酷暑で果皮が日焼けするなどの被害も出た。夏場の高温では、場所によっては果実の表面が43~44℃まで上昇する。表面が3時間以上40℃の状態だと日焼けが発生し、特に45度以上の状態だと顕著だという。
当面、群馬県内でもミカンの高値が続きそうだ。
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